なるほど!と唸った一冊
オイゲン・フィンクやジャック・アンリオの遊びについての考察よりもこの著書の考察の方が優れている。
「遊び」を「安全な場所に戻って来れるだけの余裕」と捕らえる考え方は素晴らしい。独創的な名著だと思う。
遊戯論の最先端
古今東西の遊戯論の中でも今のところ最も優れた著作。 ホイジンガ、カイヨワの議論を踏まえつつ遊戯とは何かを現象学の手法を用いて論じたもの。サントリー学芸賞受賞作。著者は美学者として有名。 著者はカイヨワ『遊びと人間』(これ自体ホイジンガ『ホモ・ルーデンス』への批判から書かれた著作である)が「遊びは××ではない」という否定の文章の組み合わせによって遊びを定義づけようとしている事を批判し、「遊びとは××である」という言い方で無ければ遊びを論じるには充分でないと主張する。そして「いないいない、ばあ」などの遊びの分析から、遊びとは現象学的にいかに記述されうるかを示す(ここではあえて書かないが)。 遊戯論じみたものは世に多いが、遊戯とは何かを正面から論じて、それを論じきった著作は少なく、その数少ない著作の中でもこの本は最も鮮やかで明快かつ綿密なものである。文章も平易で読みやすく、しかも日本語が原文という嬉しさ。文句無しのお勧め。
勁草書房
遊びと人間 (講談社学術文庫) 遊びと発達の心理学 (心理学選書) ホモ・ルーデンス (中公文庫) 人間はなぜ遊ぶか―遊びの総合理論 (心理学選書) 楽しみの社会学
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